ご挨拶
薬学は医薬品の創成、また工学は材料・デバイスなどの創成に関わる学問分野で、両者には「ものづくり」という大きな共通理念があります。
しかし、ターゲットである「もの」の違いから、両者はこれまで独自の専門性を持って発展しており、研究・教育ともに連携の機会は必ずしも多くありませんでした。
工学の諸分野では、新規機能性物質・材料の開発研究、特にナノテクノロジー研究が近年ますます活発ですが、その中には医薬応用を指向したものも少なくありません。また、薬学分野においても、創薬に関する新規知見が年々集積されており、両分野の融合による創薬の機会とその重要性は、今後さらに増すものと予想されます。
そこで、薬学の強みである先進創薬と薬物送達・動態科学、工学の強みであるナノテクノロジーとナノバイオロ
ジーそしてプロセス工学とを併せ持った、薬・工両方に精通した薬工融合型人材を育成するために、両大学による共同教育課程として、共同ナノメディシン科学専攻を設置します。